決算:BLK 2024Q3

決算

ブラックロック(ティッカー:$BLK)の2024年度第3四半期決算についてまとめます

finviz dynamic chart for BLK

決算概要

アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。

結果予想判定
EPS$11.46$10.32
売上高$5.19B
(YoY +14.8%)
$4.92B

業績ハイライト

記録的な四半期業績

  • 純流入:2,210億ドル(過去最高)
  • 四半期収益・営業利益:過去最高を記録
  • 営業利益率:前年同期比350ベーシスポイント上昇
  • 有機的ベース手数料成長:年率5%(過去3年で最高)

AUMと資金流入

  • AUM:11.5兆ドル(過去12ヶ月で26%増加)
  • 2024年純流入:既に2022年・2023年の年間純流入額を上回る
  • ETF純流入:970億ドル
  • 機関投資家からの純流入:560億ドル

事業部門の成果

  • iShares:グローバル資金流入約2,500億ドル(2024年第3四半期まで)
  • 固定収益ETF:AUM1兆ドル突破
  • Aladdin:年間契約価値(ACV)15%成長

GIP買収の影響

  • 完了日:2024年10月1日
  • インフラストラクチャーAUM:3倍に増加
  • 2024年第4四半期:約2.5億ドルの運用手数料追加予定

質疑応答ハイライト

資金流入の見通し

  • 資金流入:強く、健全な状態が継続
  • クライアントシェア:獲得が進行中
  • アクティブ運用:2019年以降、23四半期中18四半期でプラスの資金流入
  • 季節性:第4四半期は強い時期、さらなる成長期待
  • 過去実績:選挙サイクルや中央銀行の行動時に大きなアウトパフォーマンス
  • マネーマーケットファンド:主に機関投資家向けで安定、610億ドルの資金流入

利益率と投資支出

  • 戦略:業界をリードする有機的成長、最高の利益率、一貫した資本管理
  • 投資アプローチ:成長と規模拡大への投資と収益性拡大の両立
  • コスト管理:柔軟性向上と変動費化を推進
  • 技術投資:固定費の規模の経済を重視
  • 実績:前年同期比350ベーシスポイントの利益率拡大、営業利益26%増
  • 効率性:2022年末以降、AUM3兆ドル増加、従業員数ほぼ横ばい
  • 主要レバー:テクノロジー、自動化、フットプリント
  • 市場影響:ベータ(上昇・下落)が最も高い利益率項目

GIPの財務影響

  • AUM追加:クライアントAUM 1,160億ドル、手数料支払いAUM 700億ドル
  • 運用手数料:BlackRockのプライベートマーケット事業で2倍に
  • 収益予想:年間4億ドル以上(利益率約50%)
  • 2024年第4四半期:2.5億ドルの運用手数料追加予定
  • 2025年予想:約10億ドルの手数料収入、50%超のFREマージン
  • 成長戦略:オリジネーション、資本形成、プラットフォーム規模拡大でのシナジー実現
  • 資金調達:AIイノベーションファンドを含め、強い勢い

M&Aへの意欲

  • 現在の焦点:GIP統合とPreqinクロージング
  • M&Aの位置づけ:有機的成長最適化のツール、必須ではない
  • 有機的成長:第3四半期に5%目標達成、強い勢い
  • 評価基準:文化、戦略、長期的な有機的成長との一致
  • 既存能力活用:インフラストラクチャー、プライベートクレジット、保険会社向け事業での大きな成長機会

手数料率の見通し

  • 第3四半期実績:年率5%の有機的ベース手数料成長、収益・営業利益2桁成長
  • 平均AUM成長:18%(ベース手数料成長率を上回る)
  • 影響要因:ベータ、FX、有機的成長
  • 市場動向:米国公開株式市場(低手数料率)が国際市場より速い成長
  • プライベートマーケット効果:ベース手数料収入、平均手数料率、有機的成長への正のレバレッジ期待
  • 第4四半期予想:GIP除くとフラット、GIP統合で0.5〜1ベーシスポイント上昇
  • 長期展望:非流動性資産・プライベートマーケットの比率増加で手数料率にプラスの影響

ウェルスマネジメント市場の機会

  • 目標:公開・私募市場をブレンドした長期ポートフォリオ構築支援
  • 市場状況:リテールの私募市場配分は低単位数、初期段階
  • 既存強み:リテール流動性オルタナティブで400億ドル以上の資産
  • 地域展開:英国・欧州退職市場でのリテールオルタナティブ提供成功
  • 米国戦略:エバーグリーン・クレジットインターバルファンド展開
  • 大きな機会:3,000億ドル以上の運用モデル・SMAへの半流動性商品統合
  • パートナーシップ:Partners Group、Envestnet、GeoWealth、iCapital、Case、Vestmarkと連携

デジタル資産への取り組み

  • 市場見通し:デジタル資産の活用が世界的に一般化
  • 機関投資家の関心:デジタル資産の考え方、資産配分方法
  • ビットコン評価:金のような代替資産クラス
  • イーサリアム:ブロックチェーンとしての役割拡大期待
  • 成長要因:受容性、透明性、分析能力の向上
  • 市場拡大:より良い分析とデータ構築が鍵
  • 国家レベルの課題:各国のデジタル通貨への対応
  • 技術融合:ブロックチェーン、AI、データ分析の組み合わせによる市場適用性・拡大

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