アメリカンエクスプレス(ティッカー:$AXP)の2024年度第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $3.49 | $3.29 | 〇 |
売上高 | $16.64B (YoY +8.4%) | $16.64B | 〇 |
ガイダンス 2025通期EPS | $13.90 ($13.75~$14.05) | $13.28 | 〇 |
業績ハイライト
第3四半期の業績
- EPS: $3.49
- 売上高: $166億、前年比8%増
- 10四半期連続で過去最高の売上高を記録
通期見通しの引き上げ
- EPS見通しを$13.75-$14.05に引き上げ(従来$13.30-$13.80)
- 売上高成長率は従来通り約9%を維持
カード会員獲得と商品リフレッシュ
- 第3四半期のカード新規獲得数: 330万枚
- 年初計画の40商品のリフレッシュを達成、年末までにさらに数商品を予定
財務指標
- 貸倒率: 1.9%に低下
- カード手数料収入: 前年比18%増
- 株主還元: $24億(うち自社株買い$19億)
質疑応答ハイライト
長期的な収益成長目標について
- 10%以上の収益成長を達成するには請求額の加速が必要
- 現在の6%程度の請求額成長でも、中期的なEPS成長目標(10%台半ば)は達成可能
- ミレニアル世代・Z世代の新規獲得が将来の成長基盤となる
2025年のEPS成長ドライバー
- 今年の例を見ても、6%程度の請求額成長でも中期的なEPS成長目標は達成可能
- カード獲得、会員のアップグレード、NII(純利息収入)の成長が寄与
- マーケティング投資を年間約$8億増加させつつも、EPS成長目標を上回る見込み
マーケティング投資について
- 現在の四半期あたり約$15-16億のマーケティング支出は過去最高水準
- 投資効率は低下していないが、急激な増加は困難
- 2025年に向けてさらなる投資増加を計画
顧客獲得と1会員あたりの支出について
- 新規獲得会員は過去の世代よりも取引頻度が高い(5年前比30%増)
- プレミアム商品(年会費商品)での獲得が約60%を維持
- 既存会員の有機的な支出が課題、特に中小企業セグメントで顕著
富裕層の消費動向について
- 米国の富裕層消費は安定しており、大きな懸念材料は見られない
- 国際消費は13%成長を4四半期連続で維持
- 有機的な支出の回復が10%成長目標達成のカギ
NII(純利息収入)の今後の見通し
- 金利感応度は非常に小さく、金利変動の影響は限定的
- リボ残高の成長率は緩やかに
- 高利回り預金口座へのシフトにより、利回りにはプラスの影響
- 全体としては、残高の緩やかな成長と堅調な利回りを維持する見込み
レストラン支出とT&E(旅行・接待費)カテゴリーについて
- レストランはT&Eカテゴリーで最大かつ最も成長率の高いセグメント
- 業界平均の2倍の成長率を過去5年間維持
- Resy、Tock、Rooamの買収により、さらなるシェア拡大を目指す
- 航空券支出は5%から6%に微増、国際線予約は過去最高水準
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