ブロードコム(ティッカー:$AVGO)の2024年度第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $1.24 | $1.21 | 〇 |
売上高 | $13.07B (YoY +47.2%) | $12.96B | 〇 |
ガイダンス 2024Q4売上高 | $14.0B | $14.04B | × |
業績ハイライト
財務結果
- 第3四半期の連結純収益は131億ドルで、前年同期比47%増
- 営業利益は前年同期比44%増
- 半導体ソリューション部門の収益は73億ドルで、前年同期比5%増
- インフラストラクチャソフトウェア部門の収益は58億ドルで、前年同期比200%増(VMwareの貢献による)
AIビジネス
- 第3四半期のAI関連収益は約31億ドル
- 第4四半期のAI関連収益は約35億ドルを見込む
- 2024年度通期のAI関連収益は120億ドル以上になる見通し
VMware統合の進捗
- VMwareの第3四半期収益は38億ドル
- VCF(VMware Cloud Foundation)の新規サブスクライバー獲得が好調
2025年度の見通し
- 四半期ごとの収益とEBITDAガイダンスを再開予定
- AIビジネスの強い成長を期待
質疑応答ハイライト
AIビジネスの詳細
- 第3四半期のAI収益の内訳は、コンピュートが2/3、ネットワーキングが1/3
- 第4四半期も同様の傾向が続く見込み
- 2025年度もAI収益の強い成長を期待
- 主に大手ハイパースケーラー、クラウド事業者、デジタルネイティブ企業向けにAIアクセラレータとネットワーキング製品を提供
- エンタープライズAI市場にはほとんど注力していない
非AI半導体ビジネスの回復
- 非AI半導体需要は底を打ち、回復の兆しが見える
- 第3四半期の非AI半導体の受注は前四半期比20%増
- エンタープライズデータセンター/IT支出は既に底を打ち、回復傾向
- ブロードバンドはまだ底打ちしていないが、近い将来に底打ちする見込み
- AI普及に伴い、サーバー、ストレージ、ネットワーキングのアップグレード需要が高まる可能性
カスタムAIチップ(XPU)の展望
- 大手ハイパースケーラーは、長期的に独自のカスタムAIアクセラレータ(XPU)を開発・導入する傾向
- この移行には数年かかる見込みだが、Broadcomはこの流れに乗っている
- エンタープライズ市場では引き続き汎用チップ(GPU)が主流になると予想
- ハイパースケーラー向けXPUビジネスは加速的に成長する可能性
VMwareビジネスの展望
- VMwareの収益は今後も成長を続ける見込み
- 永続ライセンスからサブスクリプションライセンスへの移行が順調
- VCF(VMware Cloud Foundation)の新規サブスクライバー獲得が好調
- 2025年度も加速的な成長を期待
M&A戦略
- VMwareの変革完了までにはさらに1-2年かかる見込み
- 現時点では新たなM&Aは検討していない
- VMwareのビジネスモデル変革に注力している段階
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