ASML(ティッカー:$ASML)の2024年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | €3.11 | €2.76 | 〇 |
売上高 | €5.29B (YoY -21.6%) | €5.33B | × |
ガイダンス 2024Q2売上高 | €5.95B (€5.7B~€6.2B) | €6.39B | × |
ガイダンス 2024通年売上高 | €27.60B | €27.76B | × |
業績ハイライト
業績ハイライト
- 第1四半期の売上高は53億ユーロ、ガイダンスの中央値に到達
- EUVシステムを12台出荷し、11台分の18億ユーロの売上を計上
- メモリ向けが37%、ロジック向けが63%
- 粗利率は51%でガイダンスを上回る
- 純利益は12億ユーロ、売上高利益率は23.1%、EPSは3.11ユーロ
受注状況
- 第1四半期の受注高は36億ユーロ
- EUVシステムの受注が6.56億ユーロ、non-EUVシステムが29億ユーロ
- メモリ向けが59%、ロジック向けが41%
- 過去6か月間の受注高は130億ユーロに達し、非常に高水準
業績見通し
- 第2四半期の売上高は57億~62億ユーロの見通し
- 粗利率は50%~51%の見込み
- 年間の実効税率は16%~17%と予想
- 2023年の年間配当金は6.10ユーロで前年比5.2%増の予定
質疑応答ハイライト
注文状況について
- 過去6か月で130億ユーロの注文を受けており、これは非常に高水準
- しかし、今四半期の注文は低めの水準だった
- 今後3四半期で40億ユーロの注文を獲得すれば2025年の中央値予想を満たせる見通し
- 注文のタイミングがばらつきやすい傾向にあるが、顧客との対話を通じて需要動向を把握しており、注文を受けられると確信している
EUVシステムの注文について
- 主要顧客のキャパシティ増強が一服しており、その反動から
- 今後数か月以内に2ナノメートル向けの注文が増加すると予想
- 顧客の発注プロセスにはタイムラグがあるものの、顧客の計画と自社の生産計画を密接に連携させている
HighNAの開発状況
- 初の10ナノメートル未満の解像度イメージングに成功
- 今後数か月にかけて顧客とさらに共同開発を進めていく
- HighNAの市場投入に向けて順調に進捗していると評価
地域別の動向
- 中国向けの売上は依然として高水準だが、前四半期と比べ減少
- 通期では中国の堅調な需要が続くと見込む
- メモリ向けはDDR5やHBMなどの先端メモリ需要が牽引
- ロジック向けは前年の大規模投資の消化に時間がかかっている
電化の進展と半導体需要
- 再生可能エネルギーの発電や送配電網の電化が進展
- これにより、メインストリームの半導体需要が高まると期待
- 今後の成長を後押しすると考えられる
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