1月は多くの重要なイベントや指標があり、その年の相場を占う先行指標としても機能します。以下に、「アノマリー投資」で言及されている1月のアノマリーのポイントをまとめます。
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基本的な特徴
- ナスダック:過去41年で上昇率1位(1971年以降平均2.8%上昇)
- ダウ平均・S&P500:過去41年で上昇率3位
重要イベントと資金動向
- 政治関連:
- 大統領の一般教書演説
- 新議会の招集
- 年間予算提示
- 国家目標設定
- 経済関連:
- 年末ボーナスの資金流入
- ポートフォリオの見直し
- アナリストの年間予測発表
- 401k年金資金の流入(月半ば)
基本パターン
- 取引開始~初日:
- ダウ平均:過去21年で14年上昇
- ナスダック:13年上昇
- S&P500・ラッセル2000:それぞれ9年・7年上昇
- 月中:
- 最初の数日:弱気傾向で変動
- 10日目頃:401k資金流入で回復
- キング牧師の日前:買い膨らむ→2-3日急騰→急落
- 月末:
- 満期日:過去14年中10年下落(直近4年は3年上昇)
- 最終日:年間最強の相場日の一つ(特にラッセル2000)
主なアノマリー
サンタクロースラリー
- 特徴:上昇なしの場合は弱気相場/調整の前兆
- 期間:7日間 (1月2日まで)
- 実績:1950年以降、S&P500平均1.5%上昇
最初の5日間の法則
- 特徴:1月最初の5取引日で年間の相場を予測
- 上昇パターン:
- 39年中33年が年間も上昇(的中率84.6%)
- 平均上昇率13.6%
- 例外ケース:
- 横ばい:1994年、2011年
- 戦争関連:ベトナム、湾岸、対テロ等4年
- 政治サイクルとの関係:
- 大統領選挙翌年:14年中9年が下落→6年は年間11.1%下落
- 中間選挙年:15回中7回のみ同方向
- 選挙前年:1939年以降の下落なし
- 選挙年:15回中12回で同方向
1月バロメーター
- 特徴:1月全体のS&P500の動きで年間相場を予測
- 精度:1950年以降88.7%(大きな誤り7回のみ)
- 誤差要因:
- 戦争影響:ベトナム(1966年、1968年)
- 金融政策:2001年金利下げ、2010年FRB介入
- 特殊事象:9.11、イラク戦争等
- 1月下落後の傾向:
- 平均13.9%の追加下落
- 経済/政治/軍事問題の前兆
- 重要事例:2008年(史上最悪の年初)など
12月安値指標
- 特徴:第一四半期にダウ平均が12月終値の終値を下回ると警戒シグナル
- 実績(1952年以降):
- 該当32回中:18回が年間最安値後に上昇
- 平均下落率:10.9%
- 注目点:
- 12月安値未割れで大暴落:3回のみ(1974年、1981年、1987年)
- 1月バロメーターとの併用:未割れ年は精度ほぼ100%
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