アマゾン(ティッカー:$AMZN)の2024年度第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $1.43 | $1.14 | 〇 |
売上高 | $158.88B (YoY +11.0%) | $157.28B | 〇 |
ガイダンス 2024Q4売上高 | $185.0B ($181.5B~$188.5B) | $186.26B | × |
業績ハイライト
収益・利益
- 売上高:1,589億ドル(前年比11%増、為替影響除く)
- 営業利益:174億ドル(前年比56%増)、四半期営業利益として過去最高
- 直近12ヶ月のフリーキャッシュフロー:461億ドル(前年比128%増)
セグメント別実績
- 北米:売上高955億ドル(前年比9%増)、営業利益57億ドル
- インターナショナル:売上高359億ドル(前年比12%増)、営業利益13億ドル
- AWS:売上高275億ドル(前年比19.1%増)、年間換算売上高1,100億ドル達成
その他のハイライト
- ユニット販売数:前年比12%増
- 広告事業:売上高143億ドル(前年比18.8%増)
- 2024年の設備投資予想:約750億ドル
- AWS AIビジネス:数十億ドル規模で前年比3桁%成長
質疑応答ハイライト
AWS利益率と設備投資について
- AWS利益率38%の主な要因:
- 需要の加速による売上増
- コスト管理の効率化
- サーバーの耐用年数延長(約200ベーシスポイントの寄与)
- 2025年の設備投資見通し:
- 2024年の750億ドルを上回る見込み
- 主にAWS、特に生成AIへの投資が増加要因
- データセンターは20-30年の耐用年数があり、長期的には良好なROIを期待
AI事業の収益性について
- 現状は初期段階で利益率は低い
- 2010年代初期のAWSと同様のパターンを想定
- 市場の成熟とともに健全な利益率を実現できる見込み
- 需要予測とキャパシティ管理が重要なポイント
- 顧客からの需要シグナルを基に投資を計画
インターナショナル事業の収益性について
- 7四半期連続で前年比利益率改善
- 本四半期は14億ドルの利益改善
- 収益性改善の要因:
- コスト効率化
- 広告収入の増加
- 品揃えの改善
- 配送速度の向上
- 成熟市場(英国、欧州、日本)と新興市場で異なる成長段階
- 長期的には北米と同様の利益率を目指す
ロボティクスの展開状況
- シュリーブポート(ルイジアナ州)の新施設で新世代のロボティクス導入開始
- 保管、ピッキング、梱包、出荷の各工程で5-6種の新機能を導入
- 期待される効果:
- 配送スピードの向上
- コスト効率の改善
- 作業環境の安全性向上
- AI技術の活用を強化予定
- 今後も新世代のロボティクス機能を開発継続
オンラインストアと次世代Alexaについて
- サードパーティ販売比率:
- 第3四半期は60%(59-61%のレンジで推移)
- 日用品は自社販売が多い傾向
- 次世代Alexa:
- 約5億台のデバイス、数億のアクティブエンドポイント
- 次世代基盤モデルで再構築中
- 質問応答だけでなく、アクション実行機能の強化を目指す
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