Amazon(ティッカー:$AMZN)の2023年第4四半期決算についてまとめます。
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $1.00 | $0.80 | 〇 |
売上高 | $169.96B (YoY +13.9%) | $165.96B | 〇 |
営業利益 | $13.2B | $9.0B | 〇 |
ガイダンス 2024Q1売上高 | $140.75B ($138.0B~$143.5B) | $142.17B | × |
ガイダンス 2024Q1営業利益 | $10B ($8B~$12B) | $8.8B | 〇 |
業績ハイライト
売上高
- 第4四半期の売上高は1,700億ドル、為替の影響を除くと前年同期比13%増
- 2023年通年の売上高は5,748億ドル、為替の影響を除くと前年比12%増
営業利益
- 第4四半期の営業利益は132億ドル、前年同期から105億ドル増加し過去最高
- 2023年通年の営業利益は369億ドル、前年比3倍増
北米セグメント
- 第4四半期の売上高は1,055億ドル、前年同期比13%増
- 営業利益は65億ドル、前年同期から67億ドル増加
- 営業利益率は6.1%、7四半期連続で改善し累計で8%改善
国際セグメント
- 第4四半期の売上高は402億ドル、為替の影響を除くと前年同期比13%増
- 営業損失は4億1,900万ドルに改善、前年同期から18億ドル改善
AWSセグメント
- 第4四半期の売上高は242億ドル、前年同期比13%増
- 営業利益は72億ドル、前年同期から20億ドル増加
- 営業利益率は29.6%、前年同期比5%以上改善
フリーキャッシュフロー
- 設備ファイナンスリースを調整した直近12ヶ月のフリーキャッシュフローは355億ドル
- 前年同期から483億ドル改善
質疑応答ハイライト
コスト削減と利益率向上について
- 2023年は流通センターのコストが2018年以来初めて削減された
- 今後もコスト削減の余地は大きいと考えている
- 特に流入ネットワークとプロセス、在庫配置の最適化に注力する
- インフレ要因の影響も和らぎつつある
- 広告収入の伸びが流通量の伸びを上回っている
国際事業の利益率改善について
- ヨーロッパの主要国と日本では北米と同様の傾向がみられる
- 新興国は各国ごとに収益性改善の道筋がある
- プライム特典への投資は顧客獲得と維持に効果的
- デジタルコンテンツへの投資は四半期ごとに変動する可能性がある
自社株買いについて
- 自由現金フローの改善を歓迎している
- 現在は投資案件が豊富にあると考えている
- 自社株買いについて現時点で発表する予定はない
- 自由現金フローの創出を継続していきたい
食料品事業について
- 非生鮮食品は大きな事業に成長し高い伸びが続いている
- ホールフーズマーケットは収益性の軌道に乗ってきた
- フレッシュのV2フォーマットの初期結果は有望
- アプリやウェブサイトでの顧客体験の改善を進めている
- 複数の事業間のシナジー追求にも取り組んでいる
ヘルスケア事業について
- Amazonファーマシーは急速に成長し、顧客体験も大幅に改善
- プライマリーケアの医療体験は現状では不便で満足度が低い
- Onemedicalの利便性の高いアプリやサービスに魅力を感じた
- プライム会員向けに割引サブスクリプションを提供し好調
- ウェルネスや食事など新たな領域への拡張可能性もある
AWSのジェネレーティブAI戦略について
- 企業は複数のAIモデルを使い分けることを望んでいる
- ベッドロックはモデル選択の自由度が高く、顧客に好評
- コーディング支援ツールのAmazon Qは開発者の生産性を大きく改善する
- 個人向け事業でも多数のジェネレーティブAIアプリを開発中
- ショッピングアシスタントのRufusは商品検索を大きく変える可能性
コメント