アファーム(ティッカー:$AFRM)の2025年度第4四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
| 結果 | 予想 | 判定 | |
|---|---|---|---|
| EPS | $0.20 | $0.11 | 〇 |
| 売上高 | $876.42M (YoY +33.0%) | $837.05M | 〇 |
| ガイダンス 2026Q1売上高 | $870M ($855M~$885M) | $858M | 〇 |
| ガイダンス 通年売上高 | $3.864B | $3.89B | × |
📊 業績ハイライト
🔹 四半期業績(2025年4月〜6月)
| 指標 | 数値 | 前年同期比 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 総商品取扱高(GMV) | 非開示(過去最高) | 加速成長 | 通常はQ2がピークだが、Q4で過去最高を更新 |
| Affirmカード取扱高 | 12億ドル | 前年同期比+? | Attach率(他サービス利用者との重複)10% |
| Affirmカード平均利用額(TTM) | $4,700 | +34%程度(前年 $3,500) | 全サービス合計でのカードユーザー平均 |
🔹 収益性・テイクレート
| 指標 | 数値 | 前年同期比 | 備考 |
|---|---|---|---|
| テイクレート(RLTC) | ガイダンス上限の3.9〜4.0%程度を見込む | 安定 | 0%ローン増加にもかかわらず維持 |
| 0%ローンの成長 | +90%以上 | 加速 | 主に月次払い型商品にて実現 |
✅ ポジティブ:
- 過去最高のGMVを達成(Q4での記録更新は異例)
- Affirmカードが急速に成長(+34%超)
- 0%ローンは利益あり(≠損失リーダー)かつ高いリピート率と転換率(0%→有利子)
- テイクレート維持と顧客回収率の堅調さ(信用リスク管理が機能)
🔹 クレジットパフォーマンスとリスク管理
| 指標 | 内容 | コメント |
|---|---|---|
| 延滞・貸倒率 | 非開示(例外的に安定) | 各週・必要時には日次で経営層がモニタリング |
| リピート顧客比率 | 95% | 高い顧客定着率 |
| 与信審査方法 | トランザクション毎に審査 | 独自モデルにより柔軟に対応可能 |
| 学生ローン返済再開への影響 | 既に織り込み済み | 顧客の過剰借入を防ぐ措置済み |
✅ ポジティブ:
- 「信用が仕事の第一優先」と繰り返し強調
- 高頻度与信制御と顧客健全性維持
❗注意点:- マクロ要因(失業率、金利低下等)による波及リスクは存在
🔹 ガイダンス・今後の見通し
- 0%APRを提供する加盟店の割合:全体の7%まで拡大(前年同期の2倍)
- 「最終的にほぼ全ての加盟店が対象になる」とCEO(Max)がコメント
- 大手加盟店との提携終了:2026年度第1四半期末で完全終了見込み
- 2026年度への影響はガイダンスにて慎重に織り込み済み
- 金利動向への耐性:1%の基準金利変化 → 調達コスト約40bps変動(上昇・下落とも)
✅ ポジティブ:
- 保守的なガイダンス姿勢
❗ネガティブ:- 主要加盟店の離脱は短期的には逆風要素(ただし織り込み済み)
🗣 質疑応答ハイライト
🔸 消費者信用の健全性と信用スコア帯
Q(Evercore):「利用者のFICOスコア分布とリスク状況は?」
A(Max & Rob):
- 与信はトランザクション単位で実施(動的コントロール可能)
- 学生ローン再開も影響軽微。審査基準で管理済み
- 貸付期間が短いため、貸付時点での返済能力の見極めが最重要
- 95%は既存顧客。行動履歴から継続的に調整可能
🔸 Affirmカードの成長と戦略
Q(TD Cowen):「カードの0%取引増加の意味と戦略は?」
A(Max):
- Affirm Anywhere戦略の中心。実店舗対応にも注力
- カード平均取引額:$4,700(目標 $7,500)
- オフライン取引比率増 → ガソリンなど日常支出でも利用促進
- 今後も新機能を投入予定(詳細は非開示)
🔸 PSP・ウォレット・Stripeなどのチャネル拡大
Q(Morgan Stanley):「Stripe Terminalとの提携など、PSP経由チャネルの意義は?」
A(Max):
- オフラインはBNPLにおける未開拓のグリーンフィールド
- PSPとの提携で中小・中堅加盟店への統合コストが低下
- 技術的統合済のPSP増加 → 販売促進提案に集中可能
🔸 国際展開(特に英国)
Q(William Blair, Rothschild):「UKローンチ状況と他国展開の見込みは?」
A(Max):
- Shopify経由でUKにてfriends-and-familyテストを開始済み
- 英国市場はPay-in-3, Pay-in-4文化が主流だが、長期ローン需要もあり
- 利用傾向:現在は有利子ローン比率が高め
- 拡大対象は欧州圏を中心に(国名未開示)
- マーケティングは主にパートナー経由で行い、ブランド費用は抑制的
🔸 競争・資金調達環境
Q(Goldman Sachs, Needham):「調達環境の好転と競合の乱立リスクは?」
A(Michael):
- パートナー選定に慎重。戦略的かつ長期的な資本提供者と提携(例:Sixth Streetなど)
- ハイイールドを追う一部短期的プレイヤーとは一線を画す
- 弊社の信用基準は固定であり、これを緩めることはしない
🔸 AI活用とAdaptAI
Q(SIG):「AdaptAIによるGMV増加のメカニズムを詳しく」
A(Max):
- Adaptive Checkout(全てのチェックアウトを統合する基盤)をAIで最適化
- APR、期間、提供条件の出し分けを個々の顧客に最適化
- GMVが平均5%増加(Early Result)
- マーケティング費用効率の最大化に繋がる

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