エアビーアンドビー(ティッカー:$ABNB)の2024年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.86 | $0.91 | × |
売上高 | $2.75B (YoY +10.9%) | $2.74B | 〇 |
ガイダンス 2024Q3売上高 | $3.70B ($3.67B~$3.73B) | $3.84B | × |
業績ハイライト
財務実績
- Q2の売上高は前年比11%増の27.5億ドル
- 純利益は5.55億ドル、純利益率20%
- 調整後EBITDAはQ2として過去最高を記録
- フリーキャッシュフローは10億ドル、過去12ヶ月の累計は43億ドル(フリーキャッシュフローマージン41%)
事業ハイライト
- 宿泊数と体験予約数は1億2,500万件
- アクティブリスティング数は800万件を突破
- モバイルアプリからの予約が全体の55%に増加(前年は50%)
- 7月4日週は北米で過去最高の週間売上を記録
- パリのリスティング数が前年比37%増加(オリンピック開催に向けて)
戦略的取り組み
- ホスティングのメインストリーム化、コアサービスの完成度向上、コア事業の拡大に注力
- 品質向上のため20万件以上の低品質リスティングを削除
- 新機能「Guest Favorites」の導入により、高品質な宿泊先の発見が容易に
- 国際展開を加速、特に拡大市場での成長が顕著
質疑応答ハイライト
予約リードタイムの短期化について
- 短期的な予約(同日~数週間先)は非常に強い成長を示している
- 長期的な予約(1ヶ月以上先)にやや弱さが見られる
- これは一時的な現象の可能性があり、過去にも同様のパターンが見られた
- 北米市場で特に顕著だが、EMEAは比較的安定している
国際展開戦略について
- 現在、米国、英国、フランス、カナダ、オーストラリアの5市場のみが十分に浸透している
- ドイツ、ブラジル、イタリア、スペイン、ラテンアメリカ諸国、アジア主要国が大きな成長機会
- 各国向けに製品のローカライズと規制対応を行い、マーケティングを展開
- これらの国々を現在のカナダやオーストラリアレベルまで成長させれば、数十億ドルの成長機会がある
AIの活用と将来の展望について
- AIは長期的に大きな変革をもたらすが、応用には時間がかかると予想
- 現在のアプリはまだAIのパラダイムシフトを反映していない
- Airbnbは将来的に単なる検索ボックスから、より対話型の旅行コンシェルジュに進化する可能性
- 新しいインターフェースにより、ホテル予約など新規事業への展開機会が生まれる
エクスペリエンス事業の再構築について
- より手頃な価格設定、Airbnbでしか体験できないユニークな内容の提供
- ビデオを活用したよりよいマーケティング
- アプリ内での発見可能性の向上
- 認知度向上のためのマーケティング強化
- これらの取り組みにより、エクスペリエンス事業の軌道を大きく変える可能性がある
イベント向け宿泊戦略について
- イベント向け宿泊は、一時的なホストを増やし、都市の収容能力を一時的に拡大する効果がある
- オリンピックやワールドカップなど大規模イベントへの対応は、Airbnbの強みである
- パリでは昨年からリスティング数を37%増加させ、約15万件の宿泊施設を提供
- 今後は世界のトップ1000イベントに焦点を当てた戦略を展開予定
コメント