アッヴィ(ティッカー:$ABBV)の2024年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $2.65 | $2.66 | × |
売上高 | $14.46B (YoY +4.3%) | $14.03B | 〇 |
ガイダンス 通年EPS | $10.81 ($10.71~$10.91) | $11.14 | 〇 |
業績ハイライト
第2四半期の業績
- 調整後EPS:2.65ドル(ガイダンスの中央値を0.10ドル上回る)
- 総純収益:約145億ドル(ガイダンスを4.5億ドル上回る)
- 為替の影響を除いた営業ベースでの売上成長:5.6%
- フミラを除く成長プラットフォームの売上成長:18%以上
通年ガイダンスの引き上げ
- 調整後EPS:10.71〜10.91ドル(0.10ドル引き上げ)
- 総純収益:約555億ドル(5億ドル引き上げ)
主要製品の業績
- スキリージ:グローバル売上予想を110億ドルに引き上げ(3億ドル増)
- リンヴォック:総収益予想を57億ドルに引き上げ(1億ドル増)
- ベンクレクスタ:総売上予想を25億ドルに引き上げ(1億ドル増)
その他のハイライト
- フミラのバイオシミラー競合下での業績は予想通り
- 美容部門の売上予想を55億ドルに引き下げ(市場成長の鈍化により)
- 2025年以降の長期的な見通しは引き続き強固
質疑応答ハイライト
2025年の見通しについて
- 2025年は、メディケアパートDの再設計やフミラの侵食継続にもかかわらず、堅調な収益成長を予想
- 業界平均を上回る成長率(低単位数%以上)を見込む
- スキリージとリンヴォックだけで50億ドルの成長を期待
- フミラの侵食は2024年の45億ドルから更に減少し、成長への逆風は軽減される見込み
- メディケアパートDの影響は約3%のマイナス成長要因と予想
- EPSは収益成長と同程度の成長を見込む
フミラのバイオシミラー競合の影響
- フミラからの切り替え時に、約20%が新しい作用機序の薬(スキリージやリンヴォックなど)に移行
- この傾向は急性的なセグメントと市場全体の両方で見られる
- リウマチ、皮膚科、消化器科など全ての適応症で見られる傾向
- フミラ分子全体の縮小が加速しており、今後も注視が必要
美容部門の業績と見通し
- 2024年の売上予想を55億ドルに引き下げ(市場成長の鈍化により)
- 米国と中国での市場成長が予想を下回る
- 長期的には2029年に90億ドルの売上目標は維持
- 市場浸透率の低さ、新しい適応症、イノベーションにより長期的な成長を期待
免疫学パイプラインについて
- ルチキズマブ(抗IL-1α/β二重特異性抗体)の化膿性汗腺炎での有望なデータ
- 多重特異性抗体アプローチに期待(免疫学と腫瘍学の両分野で)
- 組み合わせアプローチによる相乗効果も探索中
フミラの2025年以降のアクセス状況
- 2023年は97%程度のパリティアクセスを維持
- 2024年は約75%程度のパリティアクセスを予想
- 2025年はさらに低下し、約50%程度になる見込み
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