メイクマイトリップ(ティッカー:$MNDY)の2024年第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.38 | $0.16 | 〇 |
売上高 | $203M (YoY +36.6%) | $199M | 〇 |
業績ハイライト
2024年度第4四半期および通期の業績ハイライト
- 2024年度通期の総予約額は80億ドルの過去最高を記録し、調整後営業利益は前年度の7,000万ドルから1億2,400万ドルに増加
- 第4四半期の総予約額は前年同期比23%増の20億ドル超、調整後営業利益は70%以上増加し3,240万ドル
- 国内旅行や観光の成長を後押しするマクロ要因が複数あり、GDPの伸びによる可処分所得の増加や交通インフラへの投資などが旅行需要を後押し
- 宗教観光も国内旅行市場の成長を牽引。同社プラットフォーム上での霊的目的地の検索が過去2年間で97%以上増加
事業セグメント別の状況
- 航空券予約は第4四半期に前年同期比33%増と好調。国内航空券予約は30%超のシェアを維持
- ホテル・パッケージ予約の調整後マージンは前年同期比41%増と大幅成長。ホテル供給数は84,000軒超、インド国内2,000都市以上をカバー
- バス事業は前年同期比23%増。1日平均運行本数は前年の27,800本から35,100本に増加
- 鉄道事業も好調に成長。利用者シェアを拡大
- 法人旅行事業は、Midasのアクティブ顧客数が56,300社超に、Quest2Travelは351社に増加
- 小規模旅行代理店向けB2B2Cプラットフォーム”MyPartner”の登録代理店数は44,000社超
サステナビリティへの取り組み
- 社会貢献部門のMakeMyTrip Foundationを通じ、インド国内13州で100万人以上の生活に好影響
- 長期的な成功と強靭性のためにサステナビリティへの注力が不可欠と認識
質疑応答ハイライト
国内航空需要と供給について
- 2024年度の運航便数は前年比5%増加。Go Firstの運航停止などの問題はあったが、IndiGoとAir India、Spicejetが代替機の導入や新機材の投入で対応
- 中長期的な国内航空需要の見通しは明るい。一時的な供給混乱があっても、バス、鉄道、都市間タクシーなどの代替交通機関の利用が増加
- 旅行需要の勢いは全般的に強く、各交通モードのサービス改善により、一時的な航空機材不足の影響は限定的と予想
中期的な需要見通しと市場シェア
- インドの旅行・観光市場が年10〜13%成長するなら、同社はその1.5倍のペースで成長可能と予想
- 市場シェア拡大の機会はあるが、現在のシェアに固執せず、投資機会を逃さない方針
- 国際線、ホームステイ、都市間タクシーなどの分野で高い成長余地。データに基づき収益性を見極めつつ投資を継続
キャッシュポジションと投資方針
- 2024年度末の現金残高は6億ドル超。将来のM&Aや自社株買いに活用する選択肢あり
- M&Aは大型統合案件より、成長加速につながるニッチ分野を重視
- 自社株買いは長期インセンティブ報酬制度による希薄化を相殺するために機動的に実施
マージンと費用動向
- 航空券予約、ホテル・パッケージ、バス予約の各事業のマージン率は今後数年間、現在の水準を維持する見通し
- 人件費は事業成長に伴い増加するが、大幅な人員増は見込まず、インフレ率程度の伸びにとどまる予想
- マーケティングと販売促進費は売上高の5%以内に抑制。一方、決済手数料などの「その他の費用」は事業拡大に伴い増加する見込み
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